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目黒女児虐待死 苛烈な虐待厳しく非難 夫のDV影響は一定考慮

凄惨な虐待を繰り返した船戸雄大被告(松本健吾撮影)
凄惨な虐待を繰り返した船戸雄大被告(松本健吾撮影)

 東京都目黒区で船戸結愛(ゆあ)ちゃん=当時(5)=を虐待で死亡させたとして17日に東京地裁で懲役8年を言い渡された母親の優里(ゆり)被告(27)。判決は、結愛ちゃんを痩せ細らせ、死に追い込んだ食事制限や不保護を「苛烈(かれつ)」「悪質」と厳しく非難した。一方で元夫の雄大被告(34)=同罪などで起訴=によるDV(ドメスティックバイオレンス)が優里被告の行動に影響を与えたとも認め、量刑面で斟酌(しんしゃく)を加えた。(加藤園子)

 判決によると、昨年1月下旬に雄大被告が結愛ちゃんに関して「太った。締め直す」と言ったことを機に食事制限が始まり、2月上旬ごろからは極端に厳しくなった。結愛ちゃんは3月2日の死亡時、同年齢の平均体重約20キロを大幅に下回る約12キロしかなく、判決は「1カ月余りで体重の約25%が失われた」と指摘した。

 優里被告は公判で「結愛をぼろぼろにして死なせてしまった」と述べるなど、重篤な状況を認識していた点は認めていた。ただ病院に連れて行かず、通報もしなかったのは「(夫からの)報復が怖かったから」と弁解していた。

 これに対し判決は、優里被告が過去、雄大被告に抵抗した際に暴行されたことなどはなく「想定しうる報復が切迫したものだったとは認められない」と否定。「不保護の犯情はかなり悪く、優里被告も相応の役割を果たした」と認めた。

 焦点となった雄大被告による心理的DVの影響については、優里被告に「言葉の暴力を繰り返していた」とする雄大被告の供述調書や医師の証言などから「DVの影響で雄大被告の意向に従ってしまった面があることは量刑上、考慮すべきだ」と理解を示した。

 ただ「雄大被告に逆らいにくい面があったにせよ、最終的には自らの意思で雄大被告の指示を受け入れ従っていた」とも指摘。「強固に支配されていた」とまでは言えないとし「責任を大幅に減じる事情とみることはできない」とした。

 また優里被告が結愛ちゃんへの暴力を見て「やめて」と雄大被告に言った点に注目。検察側は起訴状で、雄大被告の暴力を「放置した」としていたが、判決は、暴力を「結果的に容認した」と認定した。

 雄大被告に隠れて結愛ちゃんに食事を与えていた点なども考慮し「苦痛を和らげる努力はしていた」とも指摘。反省していることなども鑑みて、懲役8年が相当と結論付けた。

 公判では、結愛ちゃんの遺体に170以上の傷があったことが明かされたが、優里被告が全ての暴行を見ていなかったことなどからその詳細には触れられなかった。10月1日から始まる雄大被告の公判で明らかにされるとみられる。

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