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東大修士の「林業女子」 震災復興の現場で活躍

元日本酒バーの店長

 実は佐野さんは修士課程修了後、大手外食チェーン店に就職し、1年半にわたって東京・神楽坂の本格和食居酒屋と隣接する日本酒バーの店長を任されていた。この「異業種への挑戦」は学生時代、木材業界専門のコンサルタント会社で3年間にわたってインターンを経験したことがきっかけだったという。

 「インターン期間中にお会いした地域経済の成功者の方々はみな『人間力』があり、その経営力の基盤には確かな人事マネジメントがありました。私は理論から入るというか、『頭でっかち』なところがあったのでそうした人間力を養いたいと思い、あえて専門外の世界に飛び込みました」

 そこで自信と経験を得たうえで南三陸町へ。佐野さんは語る。「研究と現場の関係を考えたとき、学者がいくら『これが理想だ』と言っても、『わかっているけどできないから困っている』という側面があります。また研究と現場のどちらが好きかというと、私は現場の人と頭を悩ませながら、着実に一歩一歩踏みしめてゆく方が好きですし、現場に入ってゼロからつくりあげ、世の中を変えることができる人間になりたい-。そう感じています」。

 一方、そんな佐野さんに東大大学院時代の恩師、古井戸宏通教授はいまだ未公表の修士論文をベースに南三陸町での経験を加味した博士論文をまとめ、それを発表するよう勧めている。

 「現場に精通するだけでなく、それを学術的な言葉で表現し、現場の経験を国や地域といった視点で俯瞰(ふかん)的にとらえることは非常に重要です。『現場に恩返しをしたい』という強い気持ちを持つ一方、日仏の林業比較に関する英語の研究報告を海外で行った経験をもつ彼女は、それができる貴重な人材であると確信しています」

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