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親族の債務相続放棄、本人認知から3カ月 最高裁が初判断

最高裁判所
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 伯父が残した債務の相続人となったことを知らないまま父親が死亡し、その債務を相続する立場になった子供がいつまでに相続放棄すれば債務の返済を免れるかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)は9日、債務の相続人になったと知ってから3カ月以内であれば相続放棄できるとの初判断を示した。4裁判官全員一致の結論。

 知らない間に、疎遠な親族の債務を相続する立場になるケースは少なくないとみられ、今回の判決は債権回収の現場や相続の実務に一定の影響を与えそうだ。

 民法は、自分に相続の開始があったことを知ったときから3カ月以内の「熟慮期間」に、相続を放棄するか決めなければならないとしている。これまでは伯父が残した債務についても、父親が死亡したときを熟慮期間の起算点とする法解釈が有力とされてきたが、第2小法廷は「親族の債務も相続していたことを知らないまま熟慮期間が始まるのは、相続財産を引き受けるのか、放棄するかを選ぶ機会を保障する民法の趣旨に反する」と指摘。相続放棄は有効との判断を示した。

 今回は、伯父の債務を相続する立場にあった父親が、相続を放棄するかを判断しないまま熟慮期間中に死亡し、子供が判断する権利を引き継ぐ「再転相続」と呼ばれるケースだった。

 判決によると、原告の新潟県の女性は平成27年11月、不動産競売の強制執行の通知文書を受け取り、父親が伯父から多額の債務の相続人となったことを知ったという。債務を抱えた伯父は24年6月に死亡、伯父の子供らが同9月に相続放棄したため父親が相続人となった。父親が相続放棄しないまま熟慮期間中の同10月に死亡し、原告の女性が再転相続人となっていた。

 女性は債務を把握してから3カ月以内の28年2月に相続放棄を申し立て、強制執行しないよう求めて提訴。債権回収会社側は熟慮期間を過ぎた後の相続放棄は無効と主張したが、1審大阪地裁、2審大阪高裁はいずれも相続放棄を有効と認め、原告の女性が勝訴した。債権回収会社側が上告していた。

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