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「がん効能」などで行政指導7回も販売継続 横行する違法広告

シンゲンメディカル社が販売していた健康食品(大阪府警提供)
シンゲンメディカル社が販売していた健康食品(大阪府警提供)

 がん治療に効能効果があるとうたい、健康食品を販売していたとして、社長ら幹部4人が大阪府警に逮捕された健康食品販売会社「シンゲンメディカル」。同社は約6年前から7回にもわたり、医薬品にしか認められていないような広告を改めるよう行政指導を受けていた。だが、健康食品の安全性などを公表するサイトでも、健康被害の恐れがある場合などしか情報は掲載されていない。近年は「健康志向」の高まりとともに健康食品やグッズが次々登場しており、国などは注意を呼びかけている。

 厚生労働省などによると、医薬品と健康食品は厳密に区別されており、「病気が治る」「疲労回復」など、体の機能に影響する表示は同省の検定を合格した医薬品でなければ原則として認められていない。

 消費者庁の許可を受けた「特定保健用食品」(トクホ)であっても、「おなかの調子を整える」「コレステロールの吸収を抑える」などと表示することはできるが、特定の病気に対する効能などは表示できない。

 シ社はホームページで、同社の商品「フコイダンエキス」に含まれる成分が、がん細胞を自滅させたとするマウス実験の結果をグラフや図解を用いて解説。「体調が改善した」「科学的な裏付けは信用できる」といった使用者のアンケートも紹介していた。「がんが治る」などの明確な文言はないものの、府警は「がんへの効能があるかのように装っているのは明らか」と摘発に踏み切った。

 さらに、シ社は平成25年10月~30年8月までの間、大阪市からほかの商品も含め、7回にわたって広告を改善するよう指導を受けていた。ある捜査関係者は「わらにもすがりたい患者の切実な思いを利用し、原価の安い健康食品を高額で販売していた悪質性は重い」と話す。

 さまざまな種類の健康食品が相次いで販売される中、問題のある広告は少なくないが、関係者は「全ての商品を取り締まるには人手が足りないのが現状だ」と明かす。厚労省はパンフレットで「健康食品で病気が治ったことを明確に示した研究結果は現時点ではない」と警鐘を鳴らす。

 厚労省は「健康食品は病気の人に向けたものではない。『これを食べると病気が治ります』とうたっている製品は明らかに法律違反」と指摘。治療薬と相互に作用することなどで健康被害を招くおそれもあるとして、慎重な利用を呼びかけている。

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