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相次ぐ保釈中逃走、現行制度限界か 法整備求める声

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 ただ、元検事の高井康行弁護士は「1審で実刑判決を受けた被告についても、保釈を広く認めるのはおかしい」と指摘する。

 裁判官は保釈請求があった場合、証拠隠滅の恐れがある場合などを除き保釈を認めなければならないが、これは刑事裁判で有罪が確定するまでは罪を犯していない人として扱わなければならない-という「無罪推定」の原則が働くからだ。1審で実刑判決を受けた場合は無罪推定が弱くなるため、保釈は権利ではなくなり、裁判官の裁量に委ねられ、被告の健康状態や家庭の事情などを考慮して判断される。

 実刑判決後の再保釈の判断をめぐっては、実刑判決によって逃亡の恐れが増大するため、特別な理由がある場合にのみ再保釈を認めるとする「制限説」と、判決前の保釈と同様の基準でよいとする「非制限説」がある。複数の元刑事裁判官らの文献などによれば、制限説が主流とされている。

 司法統計によると、実刑判決後の再保釈は12年の263人から29年には808人と3倍に増加。特に25年(454人)からはほぼ倍増しており、検察からは「制限説に逆行する運用」との批判が出る。ただ、再保釈が許可される割合は近年20%台で推移しており、裁判所関係者は「裁判官は罪の軽重や判決内容、逃亡の恐れなどを考慮して判断している」と話す。

 6月に神奈川県愛川町で横浜地検の収容を拒否して4日間逃走した男は、3年8カ月の実刑判決を受けた後、再保釈中だった。今年3月には東京地裁が、殺人罪で懲役11年の実刑判決を受けた被告の再保釈を認めた。これは東京高裁が覆したが、検察幹部は「再保釈も広く認めるのは、逃亡や再犯リスクを高めるだけで極めて問題」と強調する。

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