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京アニ放火、遅れる被害者氏名公表 識者「警察は国民を意識か」「扱いはメディアが判断を」

 一方、災害時の個人情報保護に詳しい新潟大の鈴木正朝(まさとも)教授は「洪水や地震などの広域災害時は、生存確認のための実名公表が必要」とした上で、「今回のように被害者が一つの企業の社員らという事件では、メディアスクラム(集団的過熱取材)を考え、警察が実名公表を控えるというのはあり得る」と予測する。

 報道で被害実態を明らかにして事実を伝えることは重要だが、特に今回は世間の関心が高いため「実名公表によってメディアが遺族に取材に行くことを国民がどう捉えるかを、警察は意識しているのではないか」とみる。

 一方、羽衣国際大の浮田哲(うきだてつ)教授(メディア論)は「インターネット社会では被害者の名前が公表されないままだと、被害に遭っていない人が被害者として挙げられるなど誤った情報が流れる可能性もある」と実名公表がなされなかった際の影響を危惧する。

 さらに「警察が公表基準を明らかにしないまま情報をコントロールするのは危険。基本的に警察は情報を出すべきで、扱い方は各メディアが判断すべきだ」と指摘した上で、「当然メディア側も被害者感情に配慮する必要があり、警察とメディアが協議していく必要がある」と述べ、メディア側の対応も重要だとの見方を示した。

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