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「ほっとした」「心からの謝罪を」原告らに喜びと願い ハンセン病控訴断念 

 岡山市で暮らす原告の一人、原田信子さん(75)は7歳の頃、父親が療養所に収容された。以後、母親は職場を解雇され、近所付き合いもなくなった。同級生からは幾度となく心ない言葉を浴びせられるなど、苦難の日々を過ごしてきた。「控訴断念の一報を聞いたときは頭が真っ白になった。総理に会い、自分がどんな苦労をしたのか話したい」と涙を流した。

 両親の墓は、自宅から遠い新潟県にある。「父が入所してから苦労した母に、『やっと国は認めてくれた』と報告したい。母は父と離れている時間が長かった。そのうちに娘の私も墓に入るだろうから、親子3人で仲良く暮らしたい」と、ハンカチで目元をぬぐいながら語った。

 原告以外にも多くの元患者家族がいるが、今後どこまで被害救済につながるかは未知数だ。元患者の平均年齢は80歳を超え、家族も高齢化が進む。活動は時間との戦いでもある。

 4歳の頃、両親が療養所に収容された鹿児島県奄美(あまみ)市の奥晴海さん(72)は「裁判をやろうと決めたときは、どんなことになるのか心配をしてきた。国には心からの謝罪をしてほしい」と訴える。

 原告弁護団は控訴期限の12日までに国に協議のテーブルに着くよう要望し、元患者家族への一律の救済策を求めていく方針を示したが、課題も横たわっている。徳田弁護士は「裁判に参加していない家族がどれぐらい存在するかは正確に分からない。家族に元患者がいることを隠している人に対しては、呼びかけに応じてくれるのを待つしかない」と話した。

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