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現役裁判官で異例、出版相次ぐ 仙台高裁・岡口基一判事

岡口基一・仙台高裁判事(宮川浩和撮影)
岡口基一・仙台高裁判事(宮川浩和撮影)
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 ツイッターの投稿内容をめぐり、最高裁が分限裁判で戒告とした仙台高裁の岡口基一判事(53)が、相次いで本を出版している。裁判所への疑問やSNS(会員制交流サイト)で情報発信を続ける理由などをつづったもので、現役の裁判官が法律専門書以外を出版するのは異例。岡口氏については、国会の裁判官訴追委員会が25日にも、裁判官弾劾裁判所に訴追するかどうかの判断を示す見通しだ。

 「分限裁判は問題点が多く、歴史に残さなければいけないと思った」。岡口氏は執筆の理由をこう語る。

 出版されたのは「裁判官は劣化しているのか」(羽鳥書店)と「最高裁に告ぐ」(岩波書店)。「裁判官-」は自身の生い立ちや民事訴訟の解説を交え、裁判官の劣化への危機感をまとめたもの。「最高裁-」では分限裁判などのあり方に疑問を呈している。

 最高裁大法廷は昨年10月、東京高裁判事だった岡口氏の投稿が「裁判官の品位を辱める行為」にあたるとして戒告とする決定をした。岡口氏は4月に仙台高裁へ異動となり、民事部の陪席裁判官を務めている。

 「戒告処分が決定打。ある意味失うものがなくなり、何でも書けた」と岡口氏。分限裁判については「証拠は処分を申し立てた東京高裁事務局長の報告書だけで、申し立て理由が明らかでないので防御もできない。手続き面でも多数の問題があった」とする。

 危惧するのは「裁判官のサラリーマン化」だという。「色々な裁判官がいることを国民に知ってもらい、信頼してもらうのがあるべき姿だが、みんな小粒化し、無難な判断をするようになった」という。

 今後も、フェイスブックなどで情報発信を続けていく。仕事については「高裁の陪席裁判官は事件を判断する上でのキーパーソンでもある。地裁で首をかしげるような判決が出たときに高裁で修正できれば、それなりに司法に貢献できるのではないか」と話した。(滝口亜希)

 【問題視された投稿

(1)自分の上半身裸の写真など3件を投稿(平成26年4月~28年3月)

(2)東京都江戸川区の女子高生殺害事件をめぐる投稿(29年12月)

(3)犬の返還訴訟をめぐる投稿(30年5月)

『裁判官は劣化しているのか』
『裁判官は劣化しているのか』
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 ■裁判官は劣化しているのか(羽鳥書店・1800円+税)

 ■最高裁に告ぐ(岩波書店・1700円+税)

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