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東郷証券経営陣4人を逮捕 FX顧客の損失補填疑い

林泰宏容疑者(門井聡撮影)
林泰宏容疑者(門井聡撮影)

 外国為替証拠金取引(FX)を手掛ける東郷証券(東京都港区)が顧客に損失補填(ほてん)を行った疑いが強まったとして、東京地検特捜部は20日、金融商品取引法違反(損失補填等の禁止)容疑で同社取締役、林泰宏容疑者(58)=東京都渋谷区=ら4人を逮捕した。特捜部は林容疑者が東郷証券の実質的経営者であり、損失の穴埋めが組織ぐるみで行われたとみて、資金の流れや指示系統などを調べる。

 他に逮捕されたのは同社代表取締役、宇佐美麻己(まき)(46)=東京都港区▽同社顧問、上村(かみむら)昌也(37)=横浜市▽関連会社「さくらインベスト」代表取締役、宮井智浩(48)=大阪市-の3容疑者。

 林、宇佐美、上村の3容疑者の逮捕容疑は、平成29年10月~31年1月、FXを行っていた顧客4人に対し、損失を補填する目的で現金計約6200万円を提供したとしている。林、上村、宮井の3容疑者は28年7月~30年12月、別の顧客4人に対し、先物取引を扱うさくらインベストに口座を開設させ、取引したように装って約700万円を入金するなどして損失の穴埋めをした疑いがある。

 穴埋めした資金は架空の外部委託費を計上して捻出したとみられる。損失を穴埋めした顧客は数十人に上り、総額は億単位になる可能性があるという。

 林容疑者は元プロ野球選手で、昭和54年に投手としてドラフト1位指名されて巨人に入団し、引退後は証券業界に転身。親会社の代表取締役を務めており、東郷証券の実質的な経営者で損失補填を主導したとみられる。

 損失補填はバブル崩壊後、大手証券会社などで発覚し社会問題化。平成3年に証券取引法(現金商法)改正で禁じられた。違反した場合、3年以下の懲役か300万円以下の罰金、またはその両方。

 証券取引等監視委員会の証券検査の過程で損失補填疑惑が浮上。監視委が今年2月、同社本社など関係先を強制調査していた。

 民間の信用調査機関などによると、東郷証券は14年設立で29年4月から現社名に変更。インターネット取引手数料0円に挑戦するなどFX取扱業者のパイオニアとして知られる。30年3月期の売上高は約35億8千万円。

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