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48時間ルール無視、相次ぐ発表修正…児相の不手際続々と 札幌女児衰弱死

 目黒区の5歳女児虐待死事件後の昨年7月、政府は緊急対策として「通告受理後、原則48時間以内に安全確認ができなかった場合、立ち入り調査する」という「48時間ルール」を決定。児相はこのルールも守っていなかった。

 昨年6月の1歳半健診の時点で、詩梨ちゃんの体重が標準より約3キロ少ないことが判明しており、育児放棄を疑うタイミングは他にもあった。児相は虐待の緊急性を評価する「リスクアセスメントシート」さえ作成していなかった。

 ■防止法改正でも…

 「職員1人あたり100件以上の案件を抱えており、非常に厳しい」。児相の高橋所長は事件が発覚した今月6日の会見で、人手不足の窮状を嘆いた。11人の虐待担当に対し、平成30年度だけでも1497件の通告があったという。

 今国会では、親の体罰禁止を柱とした児童虐待防止法などの改正案を審議中。児相で一時保護などの「介入」と家庭の「支援」を担当する職員を分け、介入機能を強化するほか、児童福祉司の過剰な負担への配慮も盛り込まれている。

 虐待問題に詳しい専門家は「法が施行されても現場に対応力がなければ意味がない。児相、警察だけでなく、より多くの関係機関が子供を見守る仕組みが整備され、日常的に機能しなくてはいけない」と訴える。

 ■「虐待リスク予測できた」

 元児童相談所長でNPO法人「おかやま児童虐待事例研究会」の松尾冀(のぞむ)代表の話「今回のケースが虐待リスクの高い環境だったことは、周辺情報を集める中で予測できたと感じる。虐待が疑われる家庭への訪問は児相の任務で、警察の同行要請の有無にかかわらず常に主体的に動く意識が不可欠だ。保健師らと連携し、子供の発達状況や表情などを含め専門的視点で注意深く観察する必要がある」

 ■児相連携に応じず残念

 元警察官僚で虐待防止に取り組むNPO法人「シンクキッズ」代表の後藤啓二弁護士の話「札幌市は北海道と異なり、道警と虐待事案の全件共有を実施しておらず、連携が進んでいない。道警が児相に連携を求めたことは評価すべきで、何らかの危機感を抱いていたのだろう。児相が応じなかったのは残念。密接に連携していれば救えた命。せっかくの住民からの通報を無にしたことになった」

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