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ゴーン被告、公判も「特別」 対立する日産と異例の一体審理

 下津裁判長は、これまでの運用通り、別の裁判官の審理を認めなかったが、日産の公判を先行させることも認めなかった。ケリー被告の関係者は「地裁は『日産が自ら罪を認めている、というだけでは有罪にしない』という風に構えている」と評価する。

 ある検察関係者は「民間企業は早期に裁判を終わらせないと、訴訟費用や株価などに甚大な影響が出る。結局、裁判所は罪を認めている日産に毎月、巨額の罰金を科すのと同じことになる」と指摘する。別の検察幹部は「3者一体審理だと公判は間違いなく長期化するが、裁判所が目指す迅速な公判とのバランスはどうやって取るのか」と疑問視する。

 下津裁判長は「司法取引が本格的に争われる初めての事件。(司法取引に合意した人の)証言の信用性をどう判断するかが重要だ」とも述べ、3被告のうち1者でも同意しない調書は証拠採用しない方針も示し、「実質的に否認側の主張通り」(ケリー被告の関係者)となった。

 ゴーン被告をめぐって裁判所と検察は、地裁が特捜部の勾留延長請求を認めなかったり、特捜部が証拠隠滅の恐れが高いとして反対した保釈を許可したりするなど鋭く対立してきた。

 検察関係者は「裁判所は公平性を強調しているが、過去の事例と比べると全く公平ではない」と非難。別の特捜部OBの弁護士は「要は裁判所は検察の言いなりにはならないということだろう」と分析した。

 ゴーン被告は、日産自動車の資金を中東の友人側に支出したとされるサウジアラビア・ルートとオマーン・ルートの2つの会社法違反(特別背任)事件でも起訴されている。法人としての日産など計3被告が起訴された金融商品取引法違反事件とは、証拠の内容が異なるため別々に公判が行われるが、いずれも年内の初公判実施は困難な見通しだ。

 特別背任事件については5月23日、東京地裁で初公判の前に裁判官と検察官、弁護人が協議して争点を絞り込む第1回公判前整理手続きが行われ、ゴーン被告本人も出席した。次回期日は、金商法違反事件の第1回公判前整理手続きと同じ6月24日。

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