PR

ニュース 社会

諫早干拓訴訟、7月に弁論 国側勝訴の2審判決見直しか

 国営諫早湾(いさはやわん)干拓事業(長崎県)をめぐり、平成22年の確定判決に基づく開門命令の効力が争われた訴訟の上告審で、最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)は22日、双方の意見を聞く弁論の期日を7月26日に指定した。漁業者側逆転敗訴とした2審福岡高裁判決が見直される可能性が出てきた。

 福岡高裁は昨年7月、「漁業者の共同漁業権は25年に消滅し、開門を求める権利も失われた」として、国の請求を退けた1審佐賀地裁判決を取り消し、漁業者側の逆転敗訴とした。漁業者側が上告していた。

 25年に長崎地裁が開門禁止(差し止め)の仮処分を出したため司法のねじれが鮮明化。今回の訴訟は、国が確定判決後の「事情の変化」を理由に、開門命令に異議を申し立てた。漁業権消滅を主張する国側は「漁獲量は回復傾向にあり、開門強制の理由はない」とし、漁業者側は「漁業権は存続し、漁業被害も続いている」と反論していた。

 開門を命じた22年の福岡高裁判決は当時の民主党政権の判断で上告が見送られた。その後の仮処分や訴訟では国が営農者から逆に閉門の維持を求められる立場となり、裁判によって「開門」と「開門禁止」を主張する異例の事態になっている。

■国営諫早湾干拓事業

 有明海の諫早湾での農地確保と低地の高潮対策を目的とした農林水産省の事業。全長約7キロの潮受け堤防で湾を閉め切り、約670ヘクタールの農地と、農業用水を供給する調整池約2600ヘクタールを整備した。総事業費は約2530億円。昭和61年に着手し平成9年に堤防を閉め切った。有明海では深刻な漁業被害が生じ、漁業者側は閉め切りが原因として開門を要求している。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ