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【変わる法廷 裁判員制度10年(1)】崩れた供述依存 コールドケース、物証で光

 可視化導入のきっかけは「検察史上最悪」ともいわれた不祥事だった。厚生労働省の元局長が無罪になった郵便不正事件(21年)の捜査過程で、押収品のフロッピーディスクの日付のデータを書き換えたとして大阪地検特捜部の元主任検事が22年秋、証拠隠滅容疑で逮捕、起訴された押収資料改竄(かいざん)事件。これを受け捜査・公判改革の機運が高まったことを機に始まった。今年6月から裁判員裁判対象事件と検察の独自事件で全過程可視化が義務づけられるが、先行して検察は18年、警察は20年から対象事件の一部で開始している。

 密室の取調室で検察官などによる誘導や脅迫はなかったのか。これまでは法廷での水掛け論になりがちだった論点を、客観的に判断する材料になっている。

■「黙秘戦術」広がる

 客観的な証拠が裁判で活用されるのとは対照的に、捜査段階の供述調書が読み上げられる機会は激減している。

 裁判員裁判では、法廷で直接、被告の説明を聞く被告人質問をまず行い、特に必要な場合を除いては供述調書を採用しない「被告人質問先行方式」が定着した。さらに可視化が拡大したことで、捜査段階で不利益な供述をしてしまわないよう、弁護士が容疑者に「黙秘」を指示する弁護戦術も広がりつつある。

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