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【裁判員制度10年】書面より生の証言 「見て、聞いて、分かる」裁判へ

 裁判員制度では施行当初から、書面の取り調べに多くの時間を費やしていた審理からの脱却を模索した。最高裁の総括報告書では、この10年で書面の取り調べ時間が減り、証人尋問にある程度の時間を割くようになっており、制度が目指す「見て、聞いて、分かる」裁判へ変化しつつある。

 従来の裁判官裁判でよく見られたのが、検察官が関係者の調書や実況見分調書などを延々と読み上げる光景だ。だが裁判員裁判では、法廷で関係者の「生の証言」を聞き、証言が信用できるかどうかなどの心証を取る「公判中心主義」の徹底を目指した。

 総括報告書では、被告が起訴内容を認めている「自白事件」を例に、証人尋問にあてた時間と、書面の取り調べにあてた時間の推移を分析。平成23年は証人が20・0%、書面が80・0%と圧倒的に書面の取り調べ時間が多かったが、30年は証人37・6%、書面62・4%となった。

 証人尋問を行った人数では、被告が起訴内容を争う「否認事件」での変化が特に顕著だ。21年に平均2・4人(うち検察官請求証人は平均1・2人)だったのが、22年は平均3・3人(同平均2・3人)、24年は平均4・3人(同平均3・4人)まで増えた。

 調書が証人尋問に置き換わっていることに加えて、統合捜査報告書の活用により、書面自体の取り調べ時間を大幅に圧縮することが可能となった。これまでは凶器の形状や現場見取り図など、個々の客観的事実についてそれぞれ捜査報告書などを提出していたが、現在は審理に必要な要素を統合捜査報告書にまとめて取り調べている。

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