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「自由朝鮮」、発足早々危機に直面 北朝鮮大使館襲撃でメンバー逮捕

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮体制に反対する脱北者らの組織「自由朝鮮」は、関与を認めた2月の在スペイン北朝鮮大使館襲撃で存在感を世界に示した。一方で、米当局は4月に襲撃メンバーの逮捕に踏み切る。米政府にはしごを外された格好で、組織発足早々危機に直面している。

 「書記官に会いに来ました」。スペイン当局の発表などによると、アドリアン・ホン・チャン容疑者ら襲撃グループ約10人は2月22日夕、こう告げて疑われることなく大使館に招き入れられた。投資家を名乗って以前も訪れていたからだ。

 モデルガンなどで脅して職員らを拘束。騒ぎで駆けつけた警察官にホン・チャン容疑者は、北朝鮮のバッジを着けて「何も問題はない」と素知らぬ顔で対処した。手際良い犯行に見えたが、偽造免許証を落としたことなどから足がつく。

 スペイン当局の国際手配に対し、米当局は元海兵隊員のクリストファー・アン容疑者を逮捕。ホン・チャン容疑者の自宅も家宅捜索されたと報じられた。

 「自由朝鮮」側は事件3日後にサイトで「西側国家の同志から支援を要請された」と表明したため、大使館員の脱北支援が目的との見立てがあった。だが、コンピューターなどを持ち去っており、通信機器が狙いだったとの見方が有力だ。韓国に亡命した太永浩(テ・ヨンホ)元駐英北朝鮮公使はブログで「命より貴重な暗号用プログラムを奪った可能性」を提起。「自由朝鮮」も米連邦捜査局(FBI)と「莫大(ばくだい)な潜在的価値のある情報を共有した」と主張した。

 FBIはこれらの機器を大使館側に返還したとも報じられている。トランプ政権が北朝鮮との対話を維持する中、韓国の専門家は「テロ事件として毅然(きぜん)とした態度を示す必要があったのだろう」と指摘している。

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