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裁判員10年 「刺激証拠」は採用慎重に

 遺体や犯行現場の写真、凶器といった刺激の強い証拠(刺激証拠)は、検察が積極的に取り調べ請求をしている。しかし、裁判員への精神的負担などを考慮し、裁判所は採用に慎重な姿勢だ。

 今年2月、全国の高検や地検のトップらが集まる検察長官会同で、稲田伸夫検事総長は裁判員裁判での刺激証拠採用に向けて努力するよう呼びかけた。背景には「刺激証拠の採用を慎重に検討する裁判所の姿勢が顕著になっている」との危機感がある。

 裁判所が刺激証拠の取り扱いをより慎重に検討するようになったのは、元裁判員の女性が、国家賠償を求める訴訟を起こしたことなどが強く影響している。

 25年5月に訴訟を起こした元裁判員の女性は、福島地裁郡山支部での強盗殺人事件の審理で、床一面に広がる血の写真を見たり、うめき声が入った被害者の通報音声を聞いたりして、急性ストレス障害になったと訴えた。

 現在、各地裁では裁判員の負担に配慮して、刺激証拠を採用するかどうかは公判前整理手続きの段階で慎重に検討。裁判で遺体写真などを取り調べることになった場合は、選任手続きで裁判員候補者に予告するなどの対応をとっている。

 また、遺体写真をイラストに置き換えたり、凶器そのものではなく写真を用いたりするケースもある。

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