PR

ニュース 社会

裁判員制度10年 公判前整理手続きが長期化 平均8・2カ月

 刑事裁判を迅速に進めるため、裁判が始まる前に裁判官、検察官、弁護士の法曹三者が非公開で話し合い、争点や証拠を整理する公判前整理手続きは、長期化する傾向が続いている。平成22年の平均5・4カ月から増減を経て、28~30年は平均8・2カ月超で高止まりだった。弁護側が起訴内容を争う否認事件だけを見ると、28~30年はいずれも平均10カ月を超えた。

 手続きは、裁判員制度施行を控えた17年11月の改正刑事訴訟法施行で導入。裁判員裁判の対象事件では全て行われ、対象外の事件でも裁判所が必要と認めれば実施することができる。

 手続きが長引く要因について、裁判所内の研究会などでも議論の対象になり、最高裁によると「当事者の準備の遅れ」や「裁判所の進行管理の甘さ」などを指摘する声が上がった。

 こうした状況を受けて最高裁司法研修所は30年10月、手続きの適切な進め方についての研究報告を公表した。27年6月までに行われた裁判員裁判のうち、手続きがおおむね1年6カ月を超えた50件を分析。(1)間接的な証拠(犯罪事実の存在を間接的に推測させるような事実を証明する証拠)しかない(2)共犯者の供述の信用性が問題となっている(3)被告の刑事責任能力が争点となっている-事件が長期化しやすいとした。

 その上で、手続きの短縮化に向けて、検察側が重要な争点に絞って立証することや、弁護側も争点ごとに完成した反論書面を提出することを提言。刑事責任能力の有無や程度を判断するための精神鑑定をどの医師に依頼するかは検察、弁護側の意見聴取に時間がかかる傾向にあり、「裁判所が自らの判断で鑑定医を選ぶのが合理的だ」とした。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ