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裁判員制度10年 量刑に変化、書面から生の証言へ 最高裁が総括報告書を公表

 国民が刑事裁判に参加する裁判員制度が21日で施行から10年を迎えるのを前に、最高裁は15日、これまでの成果と課題をまとめた総括報告書を公表した。性犯罪では裁判官裁判と比べて量刑が重くなる方向にあり、国民感覚が量刑に影響していることが明らかになった。審理で書面の取り調べにかける時間が減る一方、証人尋問に時間が割かれ、「生の証言」を重視する裁判所の姿勢も鮮明になった。

■裁判員制度10年の年表

 総括報告書では(1)裁判官裁判(1審判決の時期が平成20年4月~24年3月末)(2)裁判員裁判前期(同21年5月21日~24年5月末)(3)裁判員裁判後期(同24年6月~30年12月末)-の3区分で判決の内訳を比較した。

 強姦致死傷と強制性交致死傷(準強姦致死傷、準強制性交致死傷を含む)で、最も多かった判決は(1)が「懲役5年以下」だったのに対して、(2)(3)はいずれも「懲役7年以下」で、重い方向にシフトした。また、(2)に比べて(3)の方が重い刑の割合が多くなり、裁判員制度施行後も量刑傾向が変化していることが分かる。

 強制わいせつ致死傷(準強制わいせつ致死傷を含む)は、実刑のうち最も多い判決をみると(1)が「懲役3年以下」、(2)(3)はいずれも「懲役5年以下」だった。

 被告が起訴内容を認めている「自白事件」を見ると、調書や統合捜査報告書などの書面を取り調べた時間は23年の平均83・4分が30年は平均62・9分まで低下。証人尋問にかけた時間は23年の平均20・8分から29年は平均48・8分、30年は平均39・4分とほぼ倍増した。

 自白事件であっても原則として平均1人は検察官請求証人を呼ぶなど、証人尋問中心の審理が進められており、総括報告書は「公判中心の直接主義に向けて法曹三者が取り組みを進めてきた成果が実証された」としている。

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