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日航機墜落で副座主事故死の大津・石山寺 御巣鷹の追悼の桜管理人が初訪問

日航ジャンボ機墜落事故の犠牲者を追悼する桜が植えられた石山寺を訪れた黒沢完一さん(左)と同寺副座主の鷲尾博子さん=25日、大津市
日航ジャンボ機墜落事故の犠牲者を追悼する桜が植えられた石山寺を訪れた黒沢完一さん(左)と同寺副座主の鷲尾博子さん=25日、大津市

 昭和60年8月に520人が亡くなった日航ジャンボ機墜落事故の犠牲者を追悼する桜約280本が植えられた大津市の古刹・石山寺を事故の現場「御巣鷹の尾根」(群馬県上野村)の管理人を務める黒沢完一さん(75)が25日、初めて訪問し、同寺の副座主で、事故で妹の能仁(のうにん)千延子さん=当時(22)=を亡くした鷲尾博子さん(65)と交流した。黒沢さんが事故の遺族の元を訪問するのは今回が初めてという。

 黒沢さんは慰霊登山のバスの運転を手伝ったことを機に平成18年、上野村の依頼を受けて2代目管理人に就任。それ以来、10年以上にわたって開山期間はほぼ毎日、閉山期間でも月命日には必ず山に登り、墓標の清掃や供花を行ってきた。

 千延子さんは大学を出て東京のアパレル会社に就職した年の夏休みに徳島県阿南市の実家に帰省するため飛行機に乗り、帰らぬ人となった。鷲尾さんは2カ月後に石山寺の現座主に嫁ぐことが決まっていて、「妹も心から喜んでくれていた」(鷲尾さん)という。

 植樹は昨年亡くなった母の能仁怜子さんが千延子さんの死後、桜の木々を抜けて山の上のお堂へ歩く千延子さんの夢を見て、鷲尾さんに「石山寺に桜を植えてほしい」と頼んだことがきっかけで、犠牲者数と同じ520本のソメイヨシノなどの苗木を境内に植え始めた。「夢の桜」と呼ばれ、現在は動物の食害などを免れて成長した約280本が美しい花を咲かせている。

 今回の訪問は、黒沢さんがボランティア仲間から石山寺で事故の犠牲者を悼むために桜が植えられていることを教えてもらったのがきっかけになって実現した。

 鷲尾さんは寺を訪れた黒沢さんに「遺族のために事故の現場を整えていただき、本当にありがとうございます」と感謝の言葉を述べ、黒沢さんは「犠牲者への思いが詰まった石山寺の桜がこれからも美しく咲いてほしい」と話していた。

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