PR

ニュース 社会

中国、新たにガス田試掘 掘削船、情報も収集か 東シナ海

 東シナ海の日中中間線付近で中国が一方的に進めるガス田開発で、複数の「移動式掘削船(リグ)」が同海域で活動し、新たな試掘を始めたことが21日、外務省への取材で分かった。日本政府は外交ルートで抗議した。ガス田の共同開発に向け意思疎通を求める日本側をよそに、中国側が一方的な開発と並行して海域の潮流、深度などの軍事的な情報収集や、艦艇動向を探知している可能性もある。

 外務省によると、リグは「H.Y.S.Y.(海洋石油)942」と、「ZHONG YOU HAI(中油海)16」。海洋石油942は昨年9月に日中中間線付近の中国側に現れて以降、試掘と移動を繰り返し、今月上旬、新たな海域に移って試掘を始めた。中油海16も今月上旬から、中国が設置している16基の永続的なガス田採掘施設のうち1基の近くに停泊。試掘などを行う可能性がある。

 政府は海洋石油942の試掘を受け、外交ルートで「一方的開発の動きが継続している」と抗議。中油海16についても、試掘などを行わないよう申し入れた。

 海洋石油942は過去の他のリグの活動と比べ、頻繁に試掘場所を移動し活動も長期化。新たな永続施設の設置へ各海域の資源埋蔵状況を調べるほか、艦艇などの作戦行動にも重要な潮流や海底地形の情報を収集している可能性もある。

 日中両政府は平成20年、東シナ海の境界画定までガス田の共同開発区域を設定し、協力することなどで合意したが、尖閣諸島(沖縄県石垣市)をめぐる対立で交渉は中断している。

 昨年10月には、訪中した安倍晋三首相が問題提起し、中国首脳と交渉再開へ意思疎通を図る姿勢で一致したが、その直後にも中国側の新たなガス田試掘が判明。今後、交渉が再開しない状態で、中国側が一方的な開発に加え、海洋調査も推し進める恐れがある。

 中国は東シナ海全域で積極的に海洋調査を行っており、昨年10月にも、尖閣諸島周辺の日本の排他的経済水域(EEZ)に新たな海上ブイを設置したことが判明した。日本は抗議し、再三、撤去を要請している。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ