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低調続く児相の臨検 児童の安全確保に二の足 保護者の反発も懸念

 ただ、虐待が疑われる児童を救う際に、児相に与えられた権限は、警察の対応よりも即応性が高い。警察による建物内への立ち入りは生命などへの危害が切迫した状況に限られており、玄関の施錠を破壊して立ち入るといった強制捜査には相応の虐待の証拠が必要になるためだ。

 警察関係者は「児相職員は激高する保護者に対し、『どう対応していいか分からない』『向き合うのが怖い』という思いがあるかもしれないが、警察は令状請求の仕方なども含めて支援できる」と話した。

 事実、児相と警察の連携は強化されつつある。児相が警察に援助を要請して受理された件数は28年の266件から30年には339件に増加。トラブル対応として現職警察官やOBが常駐する児相も増加傾向にあり、警察と児相による臨検訓練も各地で実施されるようになっている。

 警察関係者は「命の危機が迫っている児童にとって、手を差し伸べてくれるのが警察なのか児相なのかは関係がない。児相は警察にはない伝家の宝刀を持っている。もっと活用すべきだ」と指摘している。

     

 【用語解説】臨検

 児童虐待が疑われる家庭に対し、保護者が出頭要求や任意の立ち入り調査を拒否した場合に、児童相談所が裁判所の許可を得て行う強制的な立ち入り調査。児童の安全を確保するため、保護者がドアを開けない場合でも、家屋の施錠をカッターで切断するなどして室内に立ち入ることができる。平成18年10月に京都府長岡京市で起きた3歳男児の餓死事件などを受け、翌19年に超党派の国会議員による議員立法で児童虐待防止法を改正。20年4月から導入された。

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