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【主張】アポ電強盗 撃退のためにすべきこと

 「アポ電」とは「アポイントメント電話」の略である。

 資産状況などを言葉巧みに尋ねる電話のことで特殊詐欺の手口の一種だが、凶悪な強盗殺人事件に結びついた。不審な電話に応対しないよう、改めて家族間などで確認してもらいたい。

 2月中旬、東京都江東区の80歳の女性宅に、現金があるかを尋ねる電話があった。約2週間後、女性は荒らされた室内で、口や両手に粘着テープなどをまかれた遺体で発見された。女性は不審な電話があったことを知人男性に伝えたが、警察には届けていなかった。防犯カメラの画像などで黒いフードをかぶり、白いマスクをつけた3人組の男が軽自動車で走り去る姿が確認されている。

 都内では渋谷区でも、1月と2月にアポ電の後に3人組が高齢夫婦の自宅に押し入る緊縛強盗事件が発生している。

 3件は同じ犯人グループの犯行だった可能性が高い。一日も早い逮捕を望むとともに、これをまねた類似犯も警戒したい。

 家族や親族、自治体職員や銀行員などを装ってかかってくるアポ電で現金の保管場所や金額、家族構成、生活のパターンなどを会話から探り、狙いを定めて強盗に押し入るのが特徴だ。

 不審な電話には相手にならないことが肝心で、応対してしまったら躊躇(ちゅうちょ)せず、警察に通報しよう。アポ電は犯行の予兆、前触れと認識してほしい。

 着信時に相手に「自動的に録音している」とのメッセージを伝える機能を備えた通話録音機の設置もアポ電撃退に有効である。犯人は自分の声を録音されたくない。在宅時でも留守番電話に設定しておくことも効果が期待できる。

 警視庁が都内で確認したアポ電の件数は、平成29年の2万5911件から、昨年は3万4658件に急増している。今年に入っても増加傾向は続いているという。

 殺人や強盗は凶悪犯に、詐欺は知能犯に分類される。通常は互いが交わることは少ないとされるが、「オレオレ」や「振り込め」といった特殊詐欺への対処で啓発が進み、成功率が低くなってきたことから詐欺グループが凶悪犯罪に転じた可能性もある。

 彼らを寄せ付けないよう、日ごろから家族間などでコミュニケーションをとっておくことが、何より肝心である。

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