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「また練習を…」体調悪化後も歌の交流に意欲 「アポ電」強殺被害の加藤さん

 資産状況を確認する「アポ電(アポイントメント電話)」を受けた後、東京都江東区の自宅マンションで殺害された無職、加藤邦子さん(80)は、社交ダンスや書道など、多趣味な人柄で知られていた。平成18年ごろには地域の歌唱同好会の創設に携わり、体調が悪化してからもメンバーとの交流を続けていたという。「また、歌の練習をしたい」。加藤さんの願いは突然の凶行によって奪われた。

 同好会メンバーの70代女性によると、加藤さんはかつて新潟県内で看護師として勤務。退職後は江東区内で暮らし、外国歌曲などを原語で歌う区文化センターの講座を受講。講座から発展する形で、イタリア歌曲に特化した同好会の立ち上げにかかわった。

 オペラ「フィガロの結婚」の劇中歌「恋とはどんなものかしら」などの得意曲でソプラノの美声を披露。3年ほど前に足を悪くして練習から遠ざかったが、その後も発表会に顔を出して「また練習したい」と話していたという。一昨年には会のメンバーらが「励ます会」を開くほど、面倒見のよい「お姉さん」として慕われていた。

 事件から3日後の今月3日に開催された地域サークルの合同発表会では、加藤さんが好きな色だった紫のポケットチーフを胸に同好会代表の70代男性が舞台に立った。男性は「『会に戻りたい』と言っていた加藤さんのためにも、これからも前向きに頑張っていかなければ」と気丈に話した。

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