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偽装「そろそろお歳暮を」 ゴーン被告送金指示 日産役員が担当者に

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 日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン被告(64)が日産子会社から中東の販売代理店に支出させた計約52億円が、インセンティブ(報奨金)に偽装されていた疑いのあることが6日、判明した。「そろそろ代理店にお歳暮をあげる時期だからシナリオを用意して」。ゴーン被告から送金指示を受けた日産役員は、こんな言い回しで正当な支出に見せかけるよう担当者に命じていたという。(ドバイ 山本浩輔)

 「例えば、(中東3カ国に対して)適当に3億、3億、5億という具合。去年と同じ程度の数字でいいかという感覚だ」。中東担当者が報奨金を装った文書に記した支出額について、現地関係者はこう証言する。

 ゴーン被告は最高経営責任者(CEO)の直轄する「CEOリザーブ」という予備費から子会社「中東日産」(アラブ首長国連邦、UAE)を通じ、中東各国の販売代理店へ毎年、送金を指示。このうち平成24年以降に約35億円が支出されたオマーンと約17億円が支出されたレバノンの代理店は、それぞれゴーン被告の友人が経営している。

 ゴーン被告は21年にオマーンの代理店オーナーから約30億円借り入れていることが明らかになっている。

 送金の手順はこうだ。(1)日産本社の役員らはゴーン被告から送金を指示されると、中東担当者へ連絡(2)担当者は各代理店の報奨金額などを記した文書を作成(3)複数の役員を経て最終的にゴーン被告が目を通す-。この段階で「ここは2億足せ、ここは5千万円足せ。ここは減らせ」などと修正が指示されるという。

 当初、ゴーン被告が送金を指示したのはオマーンとレバノンの代理店だったが、年間販売台数はUAEが最も多く約4万台。オマーンは約2万台でレバノンは約7千台。担当者の「一番業績を上げているUAEのドバイの代理店に支出しないのはおかしい」との意見を受け、ドバイの代理店にも支出されることになった。関係者は「ドバイはカムフラージュ。彼らは『なんでこんなに報奨金をもらえるのか』と思っているのではないか」と打ち明ける。

 ゴーン被告はCEOリザーブからの支出について、「現場から上がってきた文書にサインをしていただけだ」と説明していた。だが現地関係者は「金額を含め現場からの提案をゴーン被告が承認するような形にしていただけで、全てゴーン被告の指示だった」と証言した。

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