PR

ニュース 社会

軽井沢バス事故教訓に進む安全対策

Messenger
国道から転落、横転したスキーバス=2016年1月15日、長野県軽井沢町
国道から転落、横転したスキーバス=2016年1月15日、長野県軽井沢町

 大学生ら15人が死亡した平成28年1月の長野県軽井沢町のスキーバス転落事故を教訓に、国土交通省は、安全確保違反業者への罰金引き上げや運転手への実技訓練義務化といった安全対策を進めている。ただ、近年も事故は相次いでおり、軽井沢事故の遺族らは運行会社に法人としての刑事責任を問う組織罰の導入を訴えるなど、さらなる再発防止策を求める動きもある。

 軽井沢事故は、運転手がブレーキを使わずに坂を下って加速し、制御不能になったことが原因とみられている。運転手は事故前月に入社したばかりだった上に、それ以前はマイクロバスの運転が主で、大型バスの運転は不慣れだった実態が判明した。

 一方、運行会社は、道路運送法に基づく省令で義務づけられている点呼を実施しておらず、運転手の健康診断も未実施で、体調も把握していなかった。当時、バス業界は競争が激しく、無理を強いる業者もいて過労運転なども問題になっていた。

 こうした状況を踏まえ国交省は、有識者委員会を立ち上げるなど再発防止策を検討。安全確保違反の業者への罰金引き上げ▽無期限だった貸し切りバスの事業許可を5年更新制に▽経験の浅い運転手への実技訓練の義務化▽貸し切りバスへのドライブレコーダー設置の義務化-といった85項目に上る安全対策を取り、実行に移した。

 遺族らはこうした国の対策に一定の評価を示すが、今回のように管理がずさんな場合には、法人や経営者らの刑事責任を問える規定の創設を求めている。

 同様の訴えは、平成17年に起きたJR福知山線脱線事故など他の事故の遺族らからも出ているが、国は慎重な姿勢を崩していない。軽井沢事故遺族らでつくる「1・15サクラソウの会」の酒井宏幸弁護士は「事故があった場合、法人や経営者らの刑事責任を追及できるようにすることは、安全管理の徹底につながり将来の事故防止に役立つ」と話している。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ