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ゴーン事件のポイント「スタンドバイ信用状」 損失なら全額弁済リスク

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 カルロス・ゴーン容疑者をめぐる特別背任事件は、知人で巨額の資産を持つサウジアラビアの実業家、ハリド・ジュファリ氏が約30億円を担保に「スタンドバイ信用状」を差し入れた理由が、事件のポイントとなっている。ゴーン容疑者の窮地を救った信用状とは、どのようなものなのか。

 「スタンドバイ信用状は怪しいものでも珍しいものでもなく、国際間の商取引では、よく使われている」。こう話すのは近畿大経営学部の花木正孝准教授(外国為替論)だ。

 花木准教授によれば、典型例は日本企業が海外に支社や子会社を設立するケース。日本企業が現地の銀行から資金を借りる際、日本の親会社が国内の取引銀行に信用状の発行を依頼し、現地の銀行に差し入れることで信用が得られ、融資が受けられるという。

 今回はゴーン容疑者が私的投資の損失拡大で、取引先の新生銀行から10億円前後の追加担保を求められたことから、知人のジュファリ氏に協力を要請。ジュファリ氏の取引先銀行から新生銀行に差し入れられ、ゴーン容疑者は追加担保を回避できた。

 ゴーン容疑者側によると、ジュファリ氏が担保にした約30億円は手つかずだったという。だが、花木准教授は「仮に新生銀行が『30億円損失が生じたので支払え』と言えば、詳細な事実関係の確認なく、ただちに取引先銀行はジュファリ氏の担保で全額を弁済しなければならないのが国際ルール。ジュファリ氏は極めて高いリスクを負った」と指摘する。

 東京地検特捜部は、ゴーン容疑者の指示で日産の子会社からジュファリ氏側に支出された約16億円の一部は、ジュファリ氏が負った高いリスクへの謝礼で、特別背任容疑の動機の一つとみている。

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