PR

ニュース 社会

ゴーン容疑者出廷詳報 弁護人「検察官はジュファリ氏の取り調べを行っていない」

Messenger
勾留理由開示手続きで東京地裁に出廷し、意見陳述する日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者(イラスト・勝山展年)
勾留理由開示手続きで東京地裁に出廷し、意見陳述する日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者(イラスト・勝山展年)

やつれた印象も、カリスマ健在 はっきりした口調で「カルロス・ゴーン・ビシャラ」 容疑を否認

 《日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)が私的な投資の損失を日産に付け替えたなどとされる特別背任事件で、裁判所が公開の法廷で勾留理由を説明する手続きが8日、東京地裁(多田裕一裁判官)で始まった。世界的なカリスマ経営者が逮捕され、世界に衝撃を与えた「ゴーン・ショック」から1カ月半余り。ゴーン容疑者が初めて公の場に立つことになり、その発言に注目が集まっている》

 《勾留理由の開示手続きは、裁判所が容疑者や被告の勾留を認めた理由を公開の法廷で説明する手続き。ゴーン容疑者の弁護人を務める元東京地検特捜部長の大鶴基成弁護士(63)によると、ゴーン容疑者が損失を日産に付け替えた際、「会社に損失を与えない」と記載された取締役会の議事録の存在が明らかになったとし、「犯罪が成立しないことが判明したため勾留理由の開示を請求した」と説明する》

 《勾留理由の開示手続きが注目されるのも異例だが、勾留理由開示の法廷で傍聴券の抽選が行われるのも極めて異例だ。わずか14の一般傍聴席を求めて1122人の希望者が列を作り、倍率は約80倍にも達した。傍聴席の抽選は通常、開廷のおよそ30分前に整理券の交付が締め切られるケースが多いが、この日は混雑回避などのため開廷1時間40分前の午前8時50分に締め切られた》

 《午前9時18分、100人超の報道陣が待ち構える中、大鶴弁護士ら3人が地裁前に姿を現し、いずれも険しい表情で地裁に入った》

 《午前10時30分。傍聴人で満席の東京地裁425号法廷にダークスーツに白いワイシャツ姿のゴーン容疑者が入廷した。ゴーン容疑者の息子、アンソニー・ゴーン氏(24)は6日付の仏日曜紙ジュルナル・デュ・ディマンシュのインタビューで、「父は真っ向から自己弁護しようとしている。反論に集中し、非常に冷静だ」と話し、勾留中に「10キロ程度やせた」と明かしていたが、実際、かなりやせている。ほおもこけ、やつれた印象だ。多田裁判官が開廷を告げる。ゴーン容疑者が席を立つと、多田裁判官は女性通訳を介して、氏名や生年月日、住所などを尋ねた。いわゆる「人定質問」だ》

 裁判官「始めに、被疑者本人の出頭を確認したいと思います。その場で立っていてください。名前を言ってください」

 《女性通訳がゆっくりと英語に訳した》

 ゴーン容疑者「カルロス・ゴーン・ビシャラ」

 《ゴーン容疑者は眉間(みけん)にしわを寄せつつ、はっきりした口調でこう語った》

 裁判官「生年月日は」

 ゴーン容疑者「1954年3月9日」

 裁判官「日本国内の住所は勾留質問の時に伺った港区元麻布の住所で変わりないということでいいですか」

 《ゴーン容疑者は時折、通訳を見つめ、聞き入る》

 ゴーン容疑者「イエス」

 裁判官「職業は会社役員とありましたが、それで間違いないですか」

 ゴーン容疑者「そのとおりです」

 《経営危機に陥った日産を大胆なリストラでV字回復に導いたカリスマ。慣れない勾留生活でやせこけたとはいえ、その存在感は法廷でも健在だった。傍聴席にいた記者たちが速報を伝えるために慌ただしく法廷を後にする。ゴーン容疑者はこの後、世界が注目する法廷で何を語るのか》

  ◇  ◇  ◇

 《事件は異例ずくめの展開をたどった。ゴーン容疑者は、側近で前代表取締役のグレゴリー・ケリー被告(62)=金融商品取引法違反罪で起訴=と共謀し、平成22~26年度のゴーン容疑者の報酬を約48億円過少に有価証券報告書に記載したとして、金商法違反容疑で昨年11月19日に逮捕された。さらに27~29年度分についても約42億円過少に記載したとして12月10日に同容疑で再逮捕された》

 《事件が大きく動いたのはその10日後だった。東京地裁は同20日、東京地検特捜部が求めたゴーン容疑者とケリー被告の再逮捕容疑での勾留延長を認めない決定を下した。これを不服とした準抗告も棄却。ゴーン容疑者らが保釈される可能性が高まった。検察の威信を懸けた特捜事件では「異例中の異例」(検察幹部)の事態だった》

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ