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「安全より工期優先」供述 多摩ビル死傷火災、6人を書類送検

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火災で激しく黒煙が上がる建設現場=7月、東京都多摩市(工事関係者提供)
火災で激しく黒煙が上がる建設現場=7月、東京都多摩市(工事関係者提供)

 東京都多摩市のビル建設現場で7月、5人が死亡した火災で、施工者の準大手ゼネコン「安藤ハザマ」(港区)の担当社員が警視庁捜査1課の調べに「安全より工期を優先した」と供述していることが21日、捜査関係者への取材で分かった。同課は同日、ガスバーナーによる溶断作業で適切な安全対策を怠り、火災を引き起こしたとして、業務上過失致死傷と業務上失火の疑いで、この社員や現場責任者ら同社の3人と、下請け作業員3人の34~51歳の男6人を書類送検した。

 火災を防ぐため、業界団体などは溶断作業について、断熱材のウレタンを吹き付ける前に実施▽改修工事現場などウレタンが吹き付けられた場所では、ウレタンを除去して不燃材で養生し、消火器を準備-などの安全対策を求めている。

 しかし、捜査1課によると、現場責任者らは安全対策について作業員に指示せず、具体的な手順書も作成していなかった。この結果、ウレタンを吹き付けた場所でそのまま溶断作業が行われ、火がウレタンに直接接する状態だった。火の見張り役は別の作業をしていて火災の覚知が遅れ、燃え広がった。消火器も近くに置かれていなかった。

 安藤ハザマは昨年6月にも江東区の倉庫解体現場でウレタンが燃える同様の火災を起こした。同課は現場責任者らが作業の危険性を認識しながら、漫然と下請け任せにしていた状況が今回の大規模火災につながったと結論づけた。

 送検容疑は7月26日午後1時50分ごろ、多摩市唐木田で建設工事中のビルの地下3階で鉄骨を溶断する際、安全対策上の作業手順や火の見張りなどを怠り、ガスバーナーの火を階下のウレタンに接触させ、発生した可燃性ガスに引火させ火災を引き起こしたとしている。火災で地上3階、地下3階建てビルの約6千平方メートルが焼け、40~60代の男性作業員5人が死亡、39人が負傷した。

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