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死刑囚が自ら告白した新たな殺人を否認、強まる「延命目的」 真相解明は不透明

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 検察側は冒頭陳述で、斎藤さん殺害の動機を「矢野被告が貸した金の返済をめぐって斎藤さんが被告の言葉を聞き入れなかった」、津川さんについては「行方不明に見せかけ、津川さんの土地の利権を得ようとした」と指摘。矢野被告の指示で2人の遺体を遺棄した人物を重要証人と位置づけ、その証人尋問や矢野被告が事件を告白した手紙などから有罪立証する方針だ。

 だが、いずれも20年以上前の事件。遺体は発見されたが斎藤さんの死因は不詳で、津川さん殺害の共犯とされる元組員3人は既に死亡している。証人や矢野被告からどこまで証言を引き出せるかが鍵となる。

 仮に1審で有罪になっても、最高裁まで争えば刑の確定まで3年程度かかる可能性もある。甲南大法科大学院の園田寿(ひさし)教授(刑事法)は「全ての犯罪を吐露して刑の執行に臨もうとする死刑囚は珍しくないが、それならなぜ無罪を主張したのか。延命目的の告白といわれても仕方がない」と指摘する。

 初公判では「弟が誰に殺されたのか真実が知りたい」とする斎藤さんの姉の調書が朗読された。調書は「犯人から反省の弁を聞きたいし、それを弟に伝えるのが姉としてできる最後のことだ」と続いた。

 園田教授は「確定死刑囚が被告のため、有罪となっても処遇に影響はないが、本当に殺人という犯罪があったのか、共犯はいたのかどうか。公判には真相を明らかにする社会的な意義がある」と話した。

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