PR

ニュース 社会

のぞみ台車亀裂は前日から進展 運輸安全委が中間報告 溶接方法も原因か

亀裂が見つかった東海道新幹線の台車付近を調べるJRの作業員ら=名古屋市中村区のJR名古屋駅
Messenger

 運行中だったJR西日本の博多発東京行き「のぞみ34号」(N700系)で昨年12月、台車に破断寸前の亀裂が見つかった重大インシデントで、運輸安全委員会は28日、車両データの記録から前日の運行時には亀裂が進展していたなどとする調査の中間報告を発表した。安全委は製造管理の徹底や車両データを有効活用して異常を乗務員に知らせる仕組みを検討するよう求める意見を石井啓一国土交通相に出した。

 安全委は、車体のひずみの発生状況を確認するため、電車の車体と台車の間にあり、衝撃を抑える部品「空気バネ」の圧力差を車両の走行記録から算出。発生前日の最終運行時から数値は増加を始め、当日は東京-博多間を往復する間に大きく増加する状況が確認されたという。

 これらの結果から、前日の運行時には台車枠の亀裂が進展し、当日は枠が変形して、他の台車部品に影響する程度まで亀裂が広がったとの見方を示した。

 台車枠の設計上の強度は問題なかったとした一方、最新のモデルを用いてコンピューター解析したところ、台車枠底面と「軸バネ座」という部品の溶接部に高い力がかかる構造だったことが判明した。

 台車枠は「コ」の字形の鋼材2組を合わせて製造しており、底面にふくらみが生じて軸バネ座を接合する際にがたつくことがあった。製造元の川崎重工業はがたつきをなくすため、社内規定に違反して研削。亀裂は軸バネ座の溶接などで生じた微細な割れから発生していた。

 また、軸バネ座自体にも溶接して厚さを増していたが、その後に加熱加工の「焼鈍」を実施していなかったため台車枠との接合部を引きはがす力が残ったままになった。安全委は、この溶接も亀裂の発生や進展に関与した可能性を指摘した。

 石井国交相に対する意見では、部材を加工する際には安全性への影響評価を実施する体制を整えることを挙げたほか、強度解析では実物に近い構造を再現し、力がかかる位置を把握した上で検査個所への追加を検討することなどを求めた。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ