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ずさんな審査、実績ありき 強制不妊手術

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ずさんな審査、実績ありき 強制不妊手術

 旧優生保護法(昭和23~平成8年)下で障害者らへの不妊手術が繰り返された問題では、行政が積極的に推し進めようとしていた状況が関係資料から明らかになっている。手術の適否を判断した都道府県の「優生保護審査会」の審議は形式的なやりとりに終始していたとの証言もあり、ずさんな運営実態が浮き彫りとなっている。

 「当時は、不妊手術の申請書や健康診断書などの資料を見ながら淡々と『適』の結論を出していた」。広島県の優生保護審査会で委員を務めていた90代の男性医師は、産経新聞の取材にこう証言。男性は「議論が紛糾したり、委員側から疑義が提示されたりといったことはほとんどなかったと記憶している」と振り返る。

 審査会をめぐっては、「委員の都合上、早期に開催できない」などの理由で会合を開かず、書類審査だけで手術を実施していたことも判明している。政府は「厳格な手続きを経ていた」としているが、その説明は揺らぐ。

 東京都が今月8日に公表した昭和30年代の旧衛生局の事業概要には、不妊手術に対して「増加しており、このことは喜ばしい」という都の見解が記されていた。都の審査会について「常に医師側に対して該当対象の発見と申請について協力を求めている」と記し、“実績”を挙げることに邁進していたことがうかがえる。

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