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【東日本大震災7年 教訓は生かされたのか】(1)震災リスク、目覚めぬ都会 超高層マンション住民「価値下がる」「やめろ」

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 「建物自体の強度は問題ないが、密集には危うさがある。気付いている建築士は少なくない」。ある建築会社の1級建築士は打ち明ける。数年前、社内で「建設計画を首都近郊へ分散できないのか」と聞くと、都市計画担当者から「採算が合わない。密集する方が経済効果がある」と返答された。

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 企業や自治体の防災担当者らが、見たくないリスクを正面から直視しようとする水面下の会合が月1回、中部地区で開かれている。「オフレコにする」「嘘をつかない」などの条件で「実は」を引き出す、その名も「ホンネの会」だ。

 災害時に火力発電所が運転再開するには燃料だけでなく、発電機を回す蒸気となる工業用水が必要だが、電力会社が水道管理者の防災計画まで検証するわけにはいかない。自治体の防災課は人数が少ないのに他部署と同じ頻度で異動があり、災害対応の習熟度を低くする要因となっている-。会では、それぞれが防災で抱える“ホンネ”を次々と明かしていく。

 4人の個人的な飲み会での本音の議論が徐々に広がり、平成26年から始まった会合には現在、道路、通信、物流、金融など他業種にわたる70組織が参加。議論された内容の要点を今後、発信することも検討されている。

 発起人の一人、名大の福和伸夫教授(61)は言う。「人は都合の悪いことを隠したがり、誰かがやってくれると思い込みがち。危機感を共有することで全体像を『見える化』し、少しずつ実行する『着眼大局、着手小局』の考え方が重要だ」

                   

 東日本大震災から7年。日本は今、地震の大活性期に入ったとされているが、災害に強い国に生まれ変わるための歩みは遅々としている。阻んでいるものは何なのか。現状を探る。

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