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【愛梨へ~震災遺族の6年半(1)】愛娘、抱いたら崩れた バスに乗り込む娘のビデオにたまらず「乗っちゃ駄目」

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【愛梨へ~震災遺族の6年半(1)】
愛娘、抱いたら崩れた バスに乗り込む娘のビデオにたまらず「乗っちゃ駄目」

佐藤愛梨ちゃん 佐藤愛梨ちゃん

 子供たちは身を乗り出して聞き入っていた。

 「旧門脇(かどのわき)小です。津波で大きな被害を受けましたが、児童は全員無事でした。先生の誘導で裏の日和山に避難したのです」

 8月26日。宮城県石巻市。東日本大震災から6年半になろうとしている。

 佐藤美香さん(42)=石巻市=は修学旅行で被災地を訪ねた長崎県の小中学生に話を聞かせていた。震災の語り部をしている。

 門脇小は校舎が震災遺構に指定された。犠牲者ゼロの奇跡を遂げた「正」の教訓として語り継がれる。

 校舎から目と鼻の先に「負」の現場がある。

 あの日。

 長く大きな揺れがようやく収まった。

 日和山の中腹にある日和幼稚園から通園バスが出た。園児5人が乗る。美香さんの長女、愛梨(あいり)ちゃん=当時(6)=も。津波の襲来が危ぶまれたが、園は園児を家に送ると判断した。

 バスは門脇小近くに差し掛かり、津波にのまれた。

 バスは3日後に見つかった。車体が焼け焦げている。震災の日の夜に起きた火災で炎上した。

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