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【相模原殺傷1年】被害者匿名化「差別を助長」 障害者団体、県警対応に今も疑問

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【相模原殺傷1年】
被害者匿名化「差別を助長」 障害者団体、県警対応に今も疑問

植松聖被告(桐原正道撮影) 植松聖被告(桐原正道撮影)

 事件では、神奈川県警が「知的障害者の支援施設」であることなどを理由に、被害者の実名公表を拒否したが、障害者団体からは今も疑問の声が上がる。

 「県警の対応は一見家族を気遣っているようで、差別を助長していた。公表するのが本当だと家族を説得するくらいの対応が必要だった」。知的障害者の子供を持つ親の会「全国知的障害者施設家族会連合会」の由岐透理事長はこう振り返り、「親自身が公表が当たり前と主張できるような社会にならないと、第二の植松被告が出てしまう」と危機感をあらわにする。

 立教大の服部孝章名誉教授(メディア法)も「社会として被害者に哀悼の意を示すとき、Aさん、Bさんという記号で本当に良いのか」と疑問を呈する。

 平成17年の個人情報保護法の全面施行以降に強まった匿名化の流れ。遺族の意向がある中での匿名公表は「家族の声は丁寧に拾っていくべきで、仕方のない面もある」とする一方、「遺族の意向とするのみで基準もなく、警察の恣(し)意(い)的な運用がなされている現状は問題。警察の持つ記録に、正当な理由があればアクセスできるシステムをつくるべきだ」と警鐘を鳴らした。

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