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【熊本地震1年】揺れる分娩室で誕生…希望の命すくすく

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【熊本地震1年】
揺れる分娩室で誕生…希望の命すくすく

熊本地震の本震があった日に生まれた宮村芽衣ちゃんと、母の知恵子さん、父の智和さん。4月から保育園に通い始めた =熊本市 熊本地震の本震があった日に生まれた宮村芽衣ちゃんと、母の知恵子さん、父の智和さん。4月から保育園に通い始めた =熊本市

 2度目の大きな揺れを観測した熊本地震の本震から13分後、熊本市の病院で女の子が産声を上げた。悲しみと荒廃の中で生を受けた「希望の命」は、力強く復興へ向かう熊本の街と歩みを重ねるように健やかに成長している。

 最初の揺れから丸1日後の昨年4月15日夜。第2子出産のため熊本市の慈恵病院に入院していた宮村知恵子さん(35)は陣痛の間隔が狭まり、日付が16日に変わる前後に分娩(ぶんべん)室へ入った。

 震度6強の本震が病院を襲ったのは、それから間もなくだった。わが子の誕生を心待ちにし、廊下のソファでうとうとしていた夫の智和さん(38)は「ドーン」という大きな音とともに床に投げ出された。

 分娩室内は医療器具が落下して散乱。医師や助産師は冷静さを失わず、知恵子さんを分娩台ごと抱え「大丈夫」と励ました。余震が続いていた午前1時38分、3030グラムの長女、芽衣ちゃんが無事に生まれた。

 1週間後の退院日も余震は収まらず、芽衣ちゃんを含む一家は宇城市にある智和さんの実家に身を寄せ、庭に張ったテントで過ごした。倒壊の不安が拭えない母屋や、熊本市西区の自宅アパートよりも安全だった。

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