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【栃木スキー場雪崩】雪崩発生は予見できたか 残る3つの謎…県教委も検証作業へ

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【栃木スキー場雪崩】
雪崩発生は予見できたか 残る3つの謎…県教委も検証作業へ

雪崩発生までの動きと残る謎 雪崩発生までの動きと残る謎

 「雪崩の起きやすい地点は認知しており、そこを避ければ大丈夫」。同じスキー場で何度も講習会を行ってきた3人は、訓練場所の北側にある急斜面を危険場所として認識していた。

 しかし、雪崩は訓練場所の上部にある別の急斜面で発生。生徒たちがいた場所まで約160メートル下りてきた。現地調査を行った「日本雪崩ネットワーク」の出川あずさ理事(56)は「この斜面は傾斜30度以上で風を遮るものがなく、樹木が少ないといった雪崩の条件がそろっている」という。

 山のベテランである猪瀬氏らと、専門家でなぜ認識が百八十度異なるのか。出川氏は「(北側の斜面を)危険だと認識できたのであれば、上部の急斜面も危険だと認識できたと考えるのが自然だ」と首をひねる。

 無線機使用は?

 なぜ救助要請に無線機が使われなかったのかも分かっていない。救助要請は生徒を引率していた教員が本部に駆けつけて行われており、事故発生から約50分もかかっている。

 栃木県内のある山岳部顧問によると、県高体連の登山部行事では引率教諭が1人1台ずつ無線機を持つといい、「山中で連絡を取り合うときは通常、無線機を使う」と話す。今回の訓練でも、引率した教員の一部は無線機を持っていたというが、猪瀬氏の元に無線連絡はなかったとされる。

 しかし、猪瀬氏は雪崩発生から30分後の午前9時ごろに10分程度、無線機を車内に放置していたことも明かしている。空白の10分間に連絡はあったのか-。捜査や調査機関による、実態の解明が求められている。

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