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【宮本警部殉職10年】踏切内で人命救助、警察官魂受け継ぐ 後輩「躊躇しない覚悟」

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【宮本警部殉職10年】
踏切内で人命救助、警察官魂受け継ぐ 後輩「躊躇しない覚悟」

 平成19年2月、警視庁板橋署常盤台交番の宮本邦彦警部=当時(53)、2階級特進、写真=が踏切内で人命救助中に殉職した事故は発生から6日で丸10年を迎える。自らの命と引き換えに住民の命を救った宮本警部の行動は「警察官魂の体現」と評された。昨年11月には、同じ東京都板橋区内の交番勤務の25歳の巡査長が、踏切内で人命救助をする事案がくしくもあった。宮本警部が示した自己犠牲の精神は後輩警察官たちにどう引き継がれたのか。(加藤園子)

 昨年11月30日、若手警察官が踏切内に立ち入った男性の命を救った。まだ通勤客もまばらな午前5時45分ごろ。宮本警部が殉職した板橋署常盤台交番に近い同署養育院前交番の小畑秀(しゅう)巡査長(25)は、目の端に踏切で右往左往する男性の姿をとらえた。踏切と交番の距離は約20メートル。警報機が鳴る。遮断機の内側に男性はいた。

 「まずい」。とっさに飛び出し迷わず遮断機をくぐった。大きな警笛とブレーキ音が頭上に迫った。だが男性しか見なかった。正面から両脇を抱え、自分の背中側に引きずった。直後、視界いっぱいに電車が通り過ぎた。助かった。けがはなかった。男性は近くの60代で、小畑巡査長が聞くと、「死にたい」とつぶやいた。その後、家族が男性を引き取り、近くの駅長から「運行に支障はなかった」と感謝された。今月3日、警視総監賞が贈られた。

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