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【軽井沢スキーバス転落事故】
教え子亡くした尾木直樹教授「被害者によりどころを」 日弁連がシンポ
昨年1月に長野県軽井沢町で15人が死亡したスキーバスの転落など、相次ぐ悲惨なバス事故の原因や対策を考えるシンポジウムが28日、東京都内で開かれた。軽井沢の事故でゼミの教え子4人を亡くした法政大の尾木直樹教授は「さまざまな事故の被害者が集まれるような、よりどころをつくりたい」と語った。
シンポジウムは日弁連が主催。尾木さんは「なぜ繰り返されるのか。二度と事故を起こさないための問題提起をする予定で、これは大学の使命だ」と表明した。
北海学園大の川村雅則教授(労働経済学)は、平成19年に大阪府吹田市で、24年には群馬県藤岡市の関越自動車道でもバス事故が起き、そのたびに国が対策を講じてきたのに軽井沢の事故が起きたと指摘。「(国の)事後チェックは不十分。貸し切りバス業界への参入規制や、ドライバーの質を確保するために安定雇用や労働条件の見直しが必要だ」と訴えた。