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親権訴訟で問われる子供の幸せ 広がる欧米方式、DV冤罪横行?

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親権訴訟で問われる子供の幸せ 広がる欧米方式、DV冤罪横行?

増加する「子供の引き渡し」をめぐる紛争件数 増加する「子供の引き渡し」をめぐる紛争件数

 一方、妻を支援する団体「全国女性シェルターネット」の近藤恵子理事は「DVが冤罪(えんざい)というのは加害者の論理だ。支援に当たったケースで冤罪DVはゼロ。今回の事例でも私たちは夫にDVに当たる行為があったと考えている」という。

 夫側の「子供を不当に連れ去った」との主張にも、「実態はDVから自身と子供を守るための緊急避難だった」と指摘した。

 近藤理事は「子供はどんなに幼くても意思を表明できる。一方の親による“洗脳”などはあり得ない」と子供の意思の重要性を指摘。「1審は夫に子供を引き渡すことが子供の利益になるとしたが、その根拠は何も示していない。1審判決は子供の人権を侵害している上、DVの蔓延(まんえん)を助長しかねない」と批判した。

 広がる欧米方式

 東京国際大学の小田切紀子教授(臨床心理学)によると、離婚する夫婦に養育費や面会交流の取り決めを義務付けた民法改正(平成23年)や、国境を越えた子供の連れ去りを禁じたハーグ条約への加盟(26年)などを機に、日本でも「離婚しても子供は両親から支援されるべきだ」との認識が広がってきているという。

 「親権争いは従来『父か母か』と選ぶものだった。しかし欧米では、離婚・別居で交流が断絶した親子の関係を修復して子供の利益を守る『家族の再統合プログラム』も実践されている。離婚が珍しくなくなりつつある日本もそうした取り組みが必要になってくるのではないか」と話した。(小野田雄一)

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