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【糸魚川大規模火災】防災無線と「絆」が命救う 住民連携で死者ゼロ

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【糸魚川大規模火災】
防災無線と「絆」が命救う 住民連携で死者ゼロ

防災無線の個別受信機(上)と大町区長の齋藤伸一さん=新潟県糸魚川市(松崎翼撮影) 防災無線の個別受信機(上)と大町区長の齋藤伸一さん=新潟県糸魚川市(松崎翼撮影)

 144棟が燃えた新潟県糸魚川市中心部の大火の死者はゼロで、住民のけが人も避難中に転倒したり、煙を吸ったりした女性2人が軽いけがを負っただけにとどまった。人的被害が少なかったのは、屋内に設置された防災行政無線の受信機が威力を発揮したことが大きい。普段から顔の見える付き合いをしている住民同士のつながりの強さも非常時に生きた。

 「ピンポンパンポン」。22日午前10時半ごろ、ラーメン店での出火から間もなく、防災行政無線からチャイムが3回鳴った。3回鳴れば火事だと普段から住民に浸透しており、避難のきっかけとなった。市は避難勧告を発令した午後0時半までに、計4回の火災広報を流した。

 ただ、防災無線を流す屋外のスピーカーは、風が強い冬だと音声が家の中まで伝わりにくい。強風が吹き荒れていた出火当時、役に立ったのは住民らの自宅にあった戸別受信機だった。希望する世帯が5千円を負担し、設置していた。

 被害が甚大だった大町地区の区長、斎藤伸一さん(66)は22日、自宅の受信機で避難勧告の防災無線を聞き、地区の14組長に避難を伝える電話をすぐにかけた。「屋外で流された防災無線は強風で聞き取りづらく、戸別受信機があったからこそすぐに連絡することができた」と振り返る。

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