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【死刑制度廃止論】闇サイト殺人遺族の磯谷富美子さん基調講演詳報 「被害者が1人でも、私にとってはかけがえのない大切な娘」 残忍な殺害状況も子細に…

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【死刑制度廃止論】
闇サイト殺人遺族の磯谷富美子さん基調講演詳報 「被害者が1人でも、私にとってはかけがえのない大切な娘」 残忍な殺害状況も子細に…

シンポジウムでは死刑制度をめぐり、犯罪被害者遺族の磯谷富美子さん(中央)らが意見を交わした =17日、東京都千代田区(滝口亜希撮影) シンポジウムでは死刑制度をめぐり、犯罪被害者遺族の磯谷富美子さん(中央)らが意見を交わした =17日、東京都千代田区(滝口亜希撮影)

 これまでの裁判を通して、身勝手な欲のために何の関係も落ち度もない人の命を簡単に奪えるほど、善悪に対する根本的な考えが一般の人とは違うということを知りました。被告の1人は殺害行為は仕事感覚といいました。ゴキブリを殺すのと一緒だと。人はどのような人でも最低限の道徳心を持ち合わせていると思っていましたが、それは大きな誤りで、きれいごとでは済まされない、どうしようもない人間が存在することを認識する必要があります。

 このように考えると、加害者の更生という未来の不確定なことを前提にして裁くのではなく、まじめに生きている人を守ることを優先して裁く司法であってほしいと思います。私は大切な娘を亡くすという直接の被害以外に、さまざまな被害をこうむりました。その最大の被害は、二次被害は、司法の世界にありました。

 みなさまも一番大切な人を殺されたときにこのような言葉を聞いたらどう思われますでしょうか。裁判官の「被害者が1人である本件では死刑選択がやむを得ないと言えるほど悪質な要素があったとはいえない」。弁護人の「被害者が1人で死刑になった事件に比べると、この事件はそれほどひどい事件ではない」など、司法の世界ではごくごく当たり前の文言がどれほど私の心を傷つけたことでしょうか。

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