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特殊詐欺に「格安スマホ」急増50倍 偽造契約が横行 警視庁、事業者に本人確認強化要請

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特殊詐欺に「格安スマホ」急増50倍 偽造契約が横行 警視庁、事業者に本人確認強化要請

 特殊詐欺グループは、こうしたネット上で完結する本人確認の仕組みを巧みに利用しているようだ。

 実際、警視庁が特殊詐欺に使われたとみられるMVNOの回線をたどったところ、今年1~10月の間に179回線の契約者が判明。このうち半数を超える95回線で架空の保険証が使われ、48回線で架空の運転免許証が使用されていた。

 捜査関係者は「顔を合わせずに何回線も契約できる。証明書さえ偽造すればいくらでも契約できる」と話す。

 保険証の裏面にある手書きの住所を書き換えるなどして複数の人物を装って、同じMVNO事業者から複数の回線を契約していた例もあったという。

 MVNOは家電量販店やインターネット通販業者など、一般企業が“商機”とみて参入する例が多い。「大手と違って、まだノウハウの蓄積がなく、審査が甘くなってしまう傾向にある」(警視庁幹部)

 捜査関係者は「回線が詐欺に使われたと警察から連絡しても対応が鈍い業者も少なくない。事業者側が取るべき対策はまだまだある」と話している。

     

MVNO(仮想移動体通信事業者) 携帯電話大手の回線を借りて通話・通信サービスを提供する。安いスマートフォン端末とSIMカードを販売する「格安スマホ」で利用者を拡大。総務省によると、事業者数は平成26年3月の163が28年6月には580に増えた。政府は通信業界活性化のため規制緩和を進めるなどして参入を後押ししており、昨年5月には契約者情報を記録するSIMカードをどの端末でも使えるようにする「SIMロック解除」を義務化した。

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