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特殊詐欺アジト摘発、捜査協力拒絶の大家「家賃が入れば誰でもいい」 空き室率高止まり、排除条項機能せず

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特殊詐欺アジト摘発、捜査協力拒絶の大家「家賃が入れば誰でもいい」 空き室率高止まり、排除条項機能せず

 特殊詐欺グループがアジトを確保できる背景には、アジトに適した東京都内の空き室率が依然として高止まりしている実態がある。「家賃が入れば、誰でもいい」-。特殊詐欺グループは空き部屋にあえぐ大家につけ込み、いまもアジトを次々と確保し続けている。

 「やっと契約ができたと思ったら特殊詐欺だった」。1、2年前、都内のビルの大家の依頼で仲介に関与した不動産関係者はそう話す。契約したビルは取り壊し予定のため、短期の定期借家で格安で募集。入り込んできたのは、投資関係の会社だったが、その後の警視庁の摘発で特殊詐欺グループと判明した。

 不動産関係者は「いっこうに事業を始めようとしないなど怪しい面もあったが、家賃はしっかり払っており、犯罪と疑うには至らなかった」という。

 「アジトに使われたとなれば評判にも関わり、普通なら告訴する。告訴しない大家には後ろめたいところがあるのではないか」。別の不動産業者はそう話す。

 総務省の統計によると、全国の空き家率は平成25年に過去最高の13・5%を記録。相続税対策でアパートなどの新規着工が増え、供給過多の状況が影響している格好だ。

 捜査関係者は「特殊詐欺グループは家賃を滞納することはない。短期の定期借家、日当たりの悪さ、など通常なら忌避される条件も無関係なことから、大家も解除条項を不問に付して貸している可能性がある」と話している。

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