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【主張】死刑廃止宣言 国民感情と乖離している

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【主張】
死刑廃止宣言 国民感情と乖離している

 日本弁護士連合会が、「死刑制度の廃止を目指す」とする宣言案を採択した。死刑制度をめぐる議論の活発化を呼びかけてきた従来の姿勢から大きく踏み出した形だ。

 日弁連は、宣言提起の理由のひとつに先進国の多くが死刑を廃止しているという「世界的潮流」をあげる。だが、まず考慮すべきは、日本国民の刑罰観や倫理観であろう。

 内閣府が昨年1月に公表した世論調査では、「死刑もやむを得ない」の容認が80・3%で、「廃止すべきである」の否定は9・7%にとどまった。

 圧倒的な大差であり、この傾向は長年変わっていない。多くの裁判員裁判でも、国民から選ばれた裁判員が難しい評議に苦しみながら死刑判断と向き合っている。

 死刑は究極の刑罰であり、慎重な判断が求められるのは当然である。冤罪(えんざい)による執行など決してあってはならない。

 しかし、通り魔事件や無差別テロ、逆恨みによる殺人などの凄惨(せいさん)な犯罪が現実に存在する。厳刑をもってしか償うことができない罪はある。被害者遺族の強い処罰感情に司法が十分応えることができなければ、国は成り立たない。

 死刑制度の維持は、悲惨な犯罪を国、社会、国民が許さない、受け入れないという意志、決意の表れでもある。

 廃止論者の多くは死刑を「国家による殺人」として糾弾する。

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