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停電続く山間の集落「ずっと夢を見ているよう」 死者9人の高齢者施設には泥の山

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停電続く山間の集落「ずっと夢を見ているよう」 死者9人の高齢者施設には泥の山

台風10号の豪雨で入所者9人が死亡した高齢者グループホーム「楽ん楽ん」=29日午後、岩手県岩泉町 台風10号の豪雨で入所者9人が死亡した高齢者グループホーム「楽ん楽ん」=29日午後、岩手県岩泉町

 統計史上初めて東北の太平洋側に上陸した台風10号が岩手県などに大きな被害をもたらしてから30日で1カ月。川の氾濫で多数の住宅が倒壊した同県岩泉町では山間の集落で停電や断水が続き、28日現在で322人が避難所で生活している。懸命の復旧作業が続くが日常生活を取り戻すにはまだ時間がかかりそうだ。

 ダッダッダッダッ-。新しい電柱を建てるための穴を掘る掘削機の音が、山深い渓谷にこだまする。国道から車で約40分の鼠入(そいり)集落へ続く川沿いの道路。一部は路面やガードレールが流されたままで、もともと道路があったことさえ疑わしいような場所もある。同集落の約50戸は停電状態が続いていたが29日にようやく復旧作業が終了した。

 ボランティア数人と家の中の泥をかき出していた主婦、中村ヒデ子さん(62)宅では、道路が開通した今週からようやく作業が始まったという。中村さんは「ずっと夢を見ているような感覚だったけど、やっと現実感が出てきた」と額の汗を拭った。

 東北電力によると、同町内では計約400本の電柱が倒壊。今も3集落計約210戸で停電状態が続く。大雪なら通常3、4日で復旧できるが、1カ月以上かかるのは異例という。同社岩手支店の城内太課長(53)は「道路に合わせ、前進しつつ直していくしかない」と話す。

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