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御嶽山噴火2年 「噴煙見たらすぐ逃げて」 犠牲者の妻、最後の写真が教訓にと願う

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御嶽山噴火2年 「噴煙見たらすぐ逃げて」 犠牲者の妻、最後の写真が教訓にと願う

御嶽山の噴火直後、野口泉水さんが撮影した噴煙の写真 =平成26年9月27日 御嶽山の噴火直後、野口泉水さんが撮影した噴煙の写真 =平成26年9月27日

 58人が死亡、5人が行方不明となった御嶽山(おんたけさん)(長野・岐阜県、3067メートル)の噴火は、27日で発生から2年。戦後最悪の犠牲者数となった噴火災害は、世界有数の「火山国」に多くの課題を残し、国は火山防災体制の整備を急いでいる。

 御嶽山の麓、「御岳ロープウェイ」のセンターハウスに展示された噴煙の写真。噴火で犠牲になった長野県池田町の野口泉水(いずみ)さん=当時(59)=が、亡くなる前に撮った。妻の弘美さん(58)は「写真が多くの登山者の教訓になるように」と願う。

 あの日の夕方、テレビのニュースで噴火を知った。泉水さんは仕事の弘美さんを残し、1人で御嶽山に登っていた。4日後、遺体安置所で対面。医師から「噴石が当たり、即死だったとみられる」と聞かされた。

 帰宅後、遺品のカメラのデータを見て驚いた。青空にくっきり浮かぶ噴煙の写真4枚。灰色の煙は目の前に迫り、逃げる人の姿も写っていた。「これを撮るのが夫の最後の使命だった」と感じさせる迫力だった。

 「命と引き換えに撮った写真。アルバムに貼って終わりではいけない」。報道機関に公開した写真は、後日大きく取り上げられた。

 夫の死を最初は受け入れられなかった。他の遺族らと互いの思いを吐き出すことで、少しずつ前を向けるようになった。

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