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【にっぽん再構築・インフラが危ない(3)】遅れた耐震化 熊本地震、潰れた司令塔 「なぜ役人にカネ」庁舎建て替えに市民反発

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【にっぽん再構築・インフラが危ない(3)】
遅れた耐震化 熊本地震、潰れた司令塔 「なぜ役人にカネ」庁舎建て替えに市民反発

 8月25日、4階部分が押しつぶされた庁舎にクレーン車がアームを伸ばした。 4月の熊本地震で損壊し使用不能となった熊本県宇土市役所本庁舎の解体作業。まずはクレーンの先端に取り付けた強力磁石を使い、金属製の書架や棚を次々につり上げる。庁舎には上下水道網や市道に関する重要書類が残されたままで、復旧の障害になっていた。慎重に壁を崩しながら、作業が進められた。

 「震度6強程度の地震で大きな被害を受ける可能性が高い」。昭和40年完成の本庁舎に耐震診断が下ったのは平成15年のことだ。構造上補強ではなく建て替えが勧められた。

 しかし、財源不足から市は市内の小中学校や市民会館・体育館の耐震化を優先させ本庁舎は後回しに。「平成の大合併」に伴う合併特例債を使って庁舎を建て直そうというもくろみもあったが、合併自体が破談となった。建て替えに向けた基金の積み立てを始め、想定建設費40億円に対しようやく10億円まで積み上がった段階で地震は起きた。

 4月14日の「前震」で、危険な本庁舎から隣接する別館に災害対策本部を移動。一部のパソコンや書類などの搬出を進めていたところ、16日の「本震」で本庁舎4階部分が押し潰された。本庁舎が別館に倒れかかってくる可能性があるとして作業はストップした。

 その後、駐車場にテントを張り、災害対策本部など庁舎機能を移したが、固定電話の回線は1本しかなかった。「連絡にはわれわれの携帯電話を使わざるを得なかった」と男性職員。

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