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「治療目的で大麻使用」と無罪主張した末期がん患者、死去 判決見届けられず
大麻を所持したとして大麻取締法違反(所持)罪で起訴され、「がん治療目的の使用だった。生存権の行使だ」として無罪を主張していた末期がん患者の元シェフ、山本正光被告(58)が25日、肝臓がんのため死去した。関係者によると、容体が急変したという。被告の死亡により、公訴は棄却される。次回は8月に論告求刑公判が開かれる予定だった。
山本氏の公判をめぐっては、産経ニュースが今年4月、「末期がん患者が最後にすがった大麻は違法か? 劇的改善の被告が『命守るため』と無罪主張 司法の判断は…」と題した記事を掲載。「医療用大麻」解禁の世界的風潮や日本での現状などを報じた。インターネット上で大きな議論を呼んだほか、傍聴者の増加で法廷も広い法廷へと変更されるなど注目された。