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容疑者の勾留請求却下率が急増している 過去10年で5倍超 最高裁判断も相次ぐ

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容疑者の勾留請求却下率が急増している 過去10年で5倍超 最高裁判断も相次ぐ

勾留請求の却下数 勾留請求の却下数

 第1小法廷は翌18日に別の事件で保釈を認める決定を出したほか、第3小法廷が27年4月に保釈で、第2小法廷が同年10月に勾留請求で、身柄拘束を認めない判断を示した。

 いずれも、当初は身柄拘束が認められなかったが、検察の準抗告や抗告を受けて拘束が認められたケースで、最高裁が初めの判断に戻した形だ。ある刑事裁判官は「最高裁が裁判員裁判で示した1審尊重の流れが勾留請求や保釈にもあてはめられた」とみる。その上で「準抗告審や抗告審は事後的チェックをする立場。当初の判断をひっくり返すには、相応の理由が必要ということだ」と話す。

■裁判員制度で機運

 かつては、「否認すると身柄が長期にわたって拘束される」として「人質司法」と批判の声も出ていたが、勾留請求、保釈の運用に変化の兆しが表れたのは18年。当時の大阪地裁部総括判事が法律雑誌に発表した論文がきっかけだ。

 論文では保釈について、罪証隠滅の現実的具体的可能性があるかを検討すべきだとし、否認や黙秘をただちに「罪証隠滅のおそれ」と結びつけることを戒めた。21年の裁判員制度導入を控え、捜査機関が作った供述調書よりも法廷でのやりとりを重視する「公判中心主義」が意識された時期。身柄拘束のあり方にも国民の目が向けられることを踏まえた提言だった。

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