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【伝える ある震災遺族の5年(4)】津波訴訟を起こした遺族らが集まった 「企業の結果責任を追及する。遺族の輪を広げたい」

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【伝える ある震災遺族の5年(4)】
津波訴訟を起こした遺族らが集まった 「企業の結果責任を追及する。遺族の輪を広げたい」

健太さんの遺影を手元に提訴に至った背景などを説明する田村弘美さん(左)=3月5日、仙台市青葉区(岡田美月撮影) 健太さんの遺影を手元に提訴に至った背景などを説明する田村弘美さん(左)=3月5日、仙台市青葉区(岡田美月撮影)

 「企業防災の在り方考えたい」フォーラムで決意新たに

 「組織の管理下で行動した子らがなぜ帰らぬ人となったのか」「その真相が知りたい」「子供たちに心から謝罪してほしい」-。

 3月5日、津波で長男の健太さん=当時(25)=を亡くした田村孝行さん(55)、弘美さん(53)夫妻は、仙台市青葉区の仙台弁護士会館にいた。企業や組織の防災について議論するフォーラム「東日本大震災から学ぶべきもの」。会場には約150人が詰めかけ、聴衆の中には震災で息子を亡くした女性や県内の地方議員の姿もあった。

 主催は田村夫妻ら七十七銀行女川支店の被災者家族会。「5年間を振り返り、震災から学んだことを後世に残し、企業や組織における防災の在り方を考えたい」と孝行さんは訴えた。

 フォーラムには夫妻の呼びかけで、私立日和幼稚園(宮城県石巻市)、市立大川小(同)、町立東保育所(山元町)、常磐山元自動車学校(同)をめぐる津波訴訟を起こした原告遺族らが集結した。

              

 「どこかで生きていると必死に探している段階で、銀行の宣告は衝撃的だった」。遺族らとともに公開討論の場に登壇した弘美さんは切り出した。

 《死亡が確認されたか、行方不明のまま労災保険の手続きを取った場合、平成24年3月31日付で死亡退職とする》

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